猫好きな老体気味SEの備忘録

タイトル通り、不定期更新、基本猫の話題は奥さんのブログに他力本願

行動経済学は資産防衛にも役立ちます。

こんにちは。

先日読み終わった本「今日から使える行動経済学 ~人とお金を上手に動かす~」の感想になります。

 

これはかなりの入門書なんでしょうね。
こういう超入門書から入っていくのが、名前を聞いただけでめんどくさそうな学問に入りやすいんだと思います。

こちらは著者が4名いらして、章ごとに担当されていました。

なので、行動経済学で分類される理論とかは重複しますが、場面ごとに出てくる人間の行動の原動力を探るという意味で、理論より実例中心で理解を深めていると思います。

 

章立ては下記の通り

1.職場・チーム行動経済学

2.顧客を動かす行動経済学

3.自己啓発・社会貢献に使える行動経済学

4.投資に役立つ行動経済学

 

これまでの経済学では、合理的な人しか登場しない。(チョー理想的な世界)

合理的な人間の特徴

  • ボランティアはしない
  • 嫌なことの先送りをしない
  • 自分の得になることしかしない
  • なんでも知っている
  • 利用可能な情報は全て使う・調べる
  • 衝動買いなどしない
  • すぐに損得を計算する
  • 他人の行動に左右されない
  • 未来のことまで完全に予測できる
  • 遺産は残さない 、、、などなど

自分の利益だけを考える、高い自制心を持つ、計算高い、知識豊富みたいな人を前提としているわけですが、だいぶ私たちと違いますよね。

少なくとも私は、嫌なことは先送りにしたいし、するし。衝動買いは独身のころは結構やった。大事な人に対しては損得なんか考えずに行動する。また、他人の行動って結構気になるもので、「みんな」があっち向いてるときに別の方角は見ないですよね。

 非合理な人間の行動を加味する

一番わかりやすいのは損失回避という考え。
名称聞いただけでわかると思いますが、人間は失うことが嫌いなのです。
手元から物がなくなるのが非常に損した気分になるという。
仕事で営業目標達成したら次回のボーナスで10万円プラスされるという話と、営業目標未達ならボーナス支給後に10万円返納するという話だと後者のほうが営業目標達成率は高くなるそうです。(後者は一旦手元に入ったお金を返さないといけませんからね。)

1万円もらった時の喜びと1万円なくした時の哀しみを比べると後者のほうが2倍くらい大きいらしいです。(ちょっと想像するとわかりますよね。)

これが偶然手に入ったお金だと話は違います。
あぶく銭は気にせず全額ギャンブルに投入したりします。(私はそんなことはしませんが、そういう人も結構いるという前提で世の中が成り立っているわけです。)

自己啓発にも役立つかも???

他人の行動パターンというか、行動心理というのは自分にも適用できることをこの本では伝えています。

私たちの大多数は「合理的な人間」ではないので、何かのきっかけで動き出します。
このきっかけを自分自身に与えれば、理想の自分になるための行動に移行できるのではないかと考えました。

ポジティブシンキングでものを考えるということです。

今までやったことがないことに、脳は強い拒否反応(恐怖や不安)を起こしてしまうらしいです。なのですごく気分が上がって始めたことでもすぐにできない理由を見つけて辞めてしまう。(→三日坊主)

でも「周りが大抵やっている」とか、「その場にいるならやっていて普通」とかになってくると、やらないと淘汰されてしまうー!。。。と逆に不安になりますよね。

なので、自分に対して「毎日少しずつでも同じ時間にこれをやれば、みんながいるあの場所に行くことができる」と言い聞かせ、行きついた時の感情や自分の姿を想像させて心と体を誘導させるといいのではないかと思いました。

そんなことしなくても、自分は新しいこと始められるし、続けられるよ!

という人もいるんでしょうね。(私は続かない人)

 

まとめ

人とお金を上手に動かすというサブタイトルがついているが、

心を動かして行動させるという考え方が場面ごとに説明されているのでわかりやすい。

章の最初にはダメサラリーマンが行動経済学者にダメ出しされる漫画が描かれていて、章のテーマの重要行動についてチョー簡単に紹介されている。

なので、そこを読んでこの章は少し詳しく読んでみようとか、この章は一旦いいかな?とか判断できる。

行動経済学という学問ではなく、とにかく人はこういう行動するだよ、ちょっとした誘導的な気付きを与えるだけでそっちに心が動くんだよ、というのがわかる本です。

また、危険行動に移るマインドなんかも書いてあるので、自分をどのように抑制させていくかを考えさせられる本でもあります。

これをきっかけに行動経済学をもう少し学んだり、心理学のほうをもっと学んでいくのがより楽しみになりました。

 

みなさんも自分・他人の行動を理解して、もっと幸せになりましょう。